TAKE BACK THE HEA(R)T

A Layer under the Layer

"Explore the World of とんすひ"①「イントロ:SF小説を読んでみよう」

 Tone Sphereは当初、トレーラーの「Motion Graphics meets Rhythm Game」という触れ込みにもあるように、映像表現込みで楽しめることが特徴的な音楽ゲームとして、「BMS」という言葉を知らずにダウンロードした人々には受け入れられていたと思われます。

一応自分もその類の人間です。

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[iPhone/iPad/iPod Touch] Tone Sphere Trailer - YouTube

しかしその独特な世界観から物語を見出すことは、少なくとも「Noiseproof」、「Flugel」、そして「UFD」がボス曲として君臨していたver.1.0系の間は飛躍した想像力がない限り難しかったです。

それが、ver.1.1系のCrunchアップデートで登場し、ver.1.2系で「Weirs(ワーズ)」と「Trin(トリン)」という名前が判明した二人の少年少女が「宇宙の片隅で謎のオブジェクトに囲まれた世界に漂流している」という設定が提示されたことで、SFめいた話がこれから展開されようとしている事がおぼろげにわかってきました。

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しかし、Darksphereの早期リリースが行われ、新キャラも登場した現在も、物語としての進展は依然として見られません。恐らく本アップデートで追加されるマップを、ルミナを消費して進めることで明らかになっていくと思われます。

ところで、小ネタ要素に目を向けると、Sta氏の様々なSF作品からの影響を伺い知ることができます。

例えば、謎のロボット・オプト先生の台詞の「ヒト宇宙全ての答えを計算中…」や、プレーカウント42回目の「42(THE ANSWER)」なんかは、SFコメディ小説の『銀河ヒッチハイクガイド』がその元ネタです。

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

 

 2月15日より追加されたリザルトコメントの中にも、SF作品から引用したものが多くあります。

(そうじゃないのもあるけど)

2001年宇宙の旅』『発狂した宇宙』『火星人ゴーホーム』……これらの作品を読むことで、Tone Sphereの世界をより理解できるのでは、と考えた私は、普段SF小説、というより小説そのものに最近触れてないながらも、これらの作品を一読してみることにしました。次回より、まずは『2001年宇宙の旅』について書いていきたいと思います。

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