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A Layer under the Layer

"Explore the World of とんすひ"②『2001年宇宙の旅』

Tone Sphereのリザルトツイートにつくコメントの一つに「デイジーデイジー!」というのがあり、これはどうやら『2001年宇宙の旅』に登場する、土星探査に向かう宇宙船に積み込まれた人工知能、HAL 9000(ハル ナインサウザンド)の台詞から来ているとのことで、まずはこの小説から読んでみることにしました。

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

 
 デイジーデイジー!

「デイジーデイジー(Daisy, Daisy)」はポピュラーソングの『デイジー・ベル』の歌詞の一節で、同曲の呼称にもなっています。

1961年にIBMのコンピュータによって初めてコンピュータが歌った歌としても知られており、『2001年』での引用もこのエピソードが元になっています。肝心のそのシーンはかなり作品の大事な所で使われているので、詳細は伏せます。

 

 オプト先生とHALとスペースポッド

 ver.1.2系からチュートリアルや「Open Your Eyes」ジャケット等で登場し始めた謎のロボット・オプト先生(Opto-sensei XXVI)。

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おしゃべりなロボットで、ワーズ君やトリンちゃんの話し相手になったり、チェスに興じています。『2001年』にも宇宙船クルーとチェスやチェッカーといった「半数学的ゲーム」の相手をするHALの姿が描かれています。地球史上最も優れた人工知能の手にかかれば、人間は到底こういったゲームでHALには勝てないので、HALの勝率が50%になるようにひっそりとプログラムされています。でもオプト先生は手加減してなさそう。

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また、HALのビジュアル入力レンズーーーHALの「目玉」ーーーは、赤く光っています。赤という色は「人間性」の比喩として血の色と結びつくよう意図されているそうです。

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オプト先生にも目玉らしきものが見えるものの、その目玉は通常、光を発していません。その代わり、オプト先生の本体から伸びるアームの関節やマニュピレーターが、赤く光っています。一方、本体の赤道線や一部の関節は、青く光ることもあります。

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また、「Hall of Mirrors」トレーラーの終盤でワーズ君とトリンちゃんがオプト先生の上に乗りこむシーンでは、オプト先生の目が青く光っているように見えます。オプト先生にモードチェンジのような機構が備わっていて、モードによって発光が変化しているのでしょうか。

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そしてオプト先生のアームの数ですが、2本ではなく、3〜4本伸びているのがわかります。

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HALはコンピュータゆえアームに相当するものはなく、どちらかといえば船外活動用のスペースポッドのようなフォルムです。

 

a galaxy odyssey

……とまあ、小説の話よりオプト先生の話になってしまいましたが、既に出てるイラスト・動画をよく見てみるだけでも色々新しい発見があるものです。『2001年』の方は、映画版もある(というより映画と小説がほぼ同時期に出たメディアミックス作品)ので、そっちも見てみたいものです。

 

とりあえず、この動画を貼って今回はおしまいです。次回は『天の光はすべて星』をとりあげる予定です。

2 HAL 9000 // sasakure.UK × lasah - YouTube